模型店やネット通販で零戦のプラモデルを購入する場合、多くに方はタミヤ製かハセガワ製のプラモデルをお選びになると思います。
タミヤとハセガワ両社は模型製作会社では大手であり、模型業界での歴史もあり、消費者の知名度も大きい会社ですね。
タミヤ、ハセガワ両社の零戦プラモデルの販売数はかなり多く、ひとくちに零戦プラモデルと言っても零戦の型や模型サイズの違いから、種類の多い製品が販売されています。
両社の販売している多くの零戦プラモデルの中から、サイズが1/48スケールの中で最新の製品内容を項目別に比較してみます。
初心者の方やしばらくぶりに模型作りに戻られた方などに、オススメの零戦プラモデルをわかりやすくご紹介したいと思います。
模型販売店によっては、プラモデルの箱が縛ってあるため箱を開けて確認できないため、細かなパーツの特徴などは確認できないことがあります。 そのような場合は、この記事を参考にしてください。
零戦のプラモデル~1/48スケールの製品が多い理由は
零戦のプラモデルで、一番多く販売されている製品は1/48スケールの大きさになります。
1/32スケールでは少し大きく、1/72スケールでは小さく感じるため1/48スケールの零戦のプラモデルが売れ筋になるのでしょう。
実際、1/72スケールの零戦のプラモデルは、部品はかなり小さくなり、少し扱いづらいと感じる方も多いと思います。 1/32スケールの零戦のプラモデルは、価格が1/48スケールの製品に比べて2倍程度になるため、購入をためらう場合もあるのでは?
そのため、1/48スケールの零戦のプラモデルは、購入者にとって模型のサイズや価格がお手ごろなため売れ筋になるのでしょう。
模型メーカーの零戦以外の製品ラインアップを見ても、太平洋戦争時の日本軍機は、1/48スケールのプラモデルが充実していて多く製品化されていることがわかります。
太平洋戦争時のプラモデル化された日本軍機製品数(2021.9.現在)
タミヤ | ハセガワ | 合計数 | |
1/32 スケール | 2 | 8 | 10 |
1/48 スケール | 20 | 29 | 49 |
1/72 スケール | 7 | 13 | 20 |
製品数には、双発機や水上機、実際の戦闘に参加していない局地戦闘機震電等も含みます。 タミヤの1/32スケールの零戦52型リアルサウンド・アクションセットは、モーターとサウンドのメカニズムで、発売当時の模型ファンには衝撃でした。
タミヤ、ハセガワの零戦52型プラモデルの比較
実物の零戦52型は、正確には3タイプ存在します。 主に装備する機銃関係の違いで、甲・乙・丙のタイプに分けられますが、今回ご紹介する零戦のプラモデルは、零戦52型の甲タイプです。
タミヤ、ハセガワの零戦52型、1/48スケールのプラモデル内容比較表
タミヤとハセガワ両社の零戦模型は、一見するとどちらも同じような感じにみえます。 ですが、両社の零戦52型プラモデルの中身を良く観察すると、かなりの違いがあることに気がつきますよ。
タミヤ零戦52型 | ハセガワ零戦52型 | |
実売価格(税込) | 3,000円程度 | 2,300円程度 |
重さ (ランナー含む) | 約130グラム | 約106グラム |
パーツ数 (実使用パーツ数) | 121パーツ (フィギュア4名分は除く) | 71パーツ |
付属の フィギュア | 操縦席のパイロット +飛行士の4名が付属 | 無し |
デカールの特徴 | シートベルトの デカールが付属 | 多数の 番号デカール |
その他 | キャノピー用の マスキングシール | 特に無し |
大きく違いがあるのは、プラモデルパーツ数です。 それと、好みがわかれるかもしれませが、フィギュアの付属になります。
パーツ内容の比較
まず、細かな点ですが、タミヤはパーツをランナーごとに分けて袋に入れ、ホッチキスで袋口を閉じています。ハセガワは1つの袋に全てパーツが密封封入されています。

タミヤ零戦52型の全パーツ~ポリキャップ付きで、模型完成後でもプロペラや増槽(燃料タンク)の取り外しができます。

ハセガワ製零戦52型の全パーツ~垂直尾翼は一体成形しています。
タミヤ、ハセガワ両社の零戦52型プラモデルの大きな違いは、パーツ数の違いです。 タミヤは122パーツでハセガワは71パーツと大きな差があります。
タミヤの操縦席関係パーツ、主翼の上面パーツ、主脚収納部パーツ、垂直尾翼などがハセガワのプラモデルパーツに比べ多くなっています。(タミヤのパーツ数はハセガワの約1.7倍にもなります)
時間はかかっても、精密な感じの零戦模型を作りたい方にはタミヤ製の零戦52型プラモデルが、とりあえず早く効率的に零戦模型を作りたい方にはハセガワ製の零戦52型プラモデルが良い選択でしょう。
付属フィギュアの有無
タミヤの零戦52型プラモデルの特徴としては、操縦席の飛行士のフィギュアに加えて、別にフィギュアが4体付属していることです。

細かな塗り分けが必要になりますが、楽しめる仕様だと思います。
タミヤの零戦52型プラモデルは、零戦の機体と5人の操縦士を組み合わせて,戦場の雰囲気のあるディオラマを製作したいような方向きの製品です。
対して、ハセガワの零戦52型プラモデルには、フィギュアは操縦席の飛行士も含めて一切付属していません。 フィギュアは不要で、零戦の模型製作を手早く行いたい方向きの製品と言えましょう。
プラモデルにフィギュアが付属すればお値段は高くなりますが、使用する目的を色々検討するのも楽しいと思います。
デカールの違い
タミヤの零戦52型プラモデルのデーカルは、2枚に分割されています。キャノピー用マスキングシールと台紙を挟んで一つの袋に封入されています。
対して、ハセガワの零戦52型プラモデルのデカールは、1枚にまとめられてプラモデルの箱の底部に入っていました。袋を使用せず、直に箱に入っていても特に使用する上で問題はありません。

タミヤの零戦52型プラモデルに付属のデカールとキャノピーマスキングシール ~ 特徴としては、主翼前縁の日本軍機識別色の黄色がデカールの3種類で用意されています。薄いプラ板等に使用して座席シートベルトが作れるデカールまで付属しています。また、デカールではありませんが、大変便利な操縦席の窓枠塗装用のマスキングシールも付属します。(窓枠線のわずか内側をカットして使用します)

ハセガワの零戦52型プラモデルに付属のデカール ~ 数字関係のデカールが豊富にありますので、零戦所属部隊の機体番号のアレンジなどに利用できます。
日の丸のデカールは、縁枠付き(白、黒太、黒細)、縁枠なし等の種類があり、所属の航空隊で違っています。
タミヤの零戦52型プラモデルに付属する主翼前縁の日本軍機識別色の黄色のデカールは、塗装作業が省けて初心者の方には便利な付属品です。
日本軍機識別色の黄色のデカールは3種類有りますが、装備の機銃の種類、零戦が中島生産か三菱生産かで違いがあります。 もし、デカールの経年劣化を嫌って零戦の識別色の黄色を塗装する場合でも、違いのある日本軍機識別色デカールの形状は参考につかえますよ。
また、シートベルトデカールは、自作のシートベルトの製作に役立ちます。 社外品のパーツを利用している人には、別途パーツ購入が不要になるかもしれませんね。
対して、ハセガワの零戦52型プラモデルのデカールは、特別な特徴はありません。零戦プラモデルの標準的な種類のデカールが付属していますので、効率よく零戦52型プラモデルが製作できます。
初心者の方で良くある話ですが、デーカルを長く水に浸しすぎると糊が飛んでしまうので注意しましょう。 心配な方はマークセッターを使用すれば、しっかり密着させることができます。
タミヤ製零戦52型プラモデルに向いてる方

タミヤ製零戦52型プラモデル側面の画像
タミヤの零戦52型プラモデルは、ある程度時間をかけて、細部まで模型を作り込みたい方におすすめです。 多少値段は上がっても、模型工作を楽しみ、長く作品として飾ったり出来る零戦プラモデルを作りたい方向きだと思います。
また、時間はかかりますが、スジ彫りやリベット打ちをおこなえば、より見栄えのする零戦模型が完成するでしょう。
以下は、自作アレンジを加えられそうな組立箇所の操縦席とエンジンの組立て図です。メカニカルな感じを強くだせるので、興味のある方はためしてみてください。

タミヤ製零戦52型プラモデルの操縦席の組立て図~実物の零戦の部品が細かく再現された操縦席(酸素ボンベ等の完成後は殆ど見えない装備も再現しています)です。
零戦プラモデルの操縦席(❷❸の図)の細かな作りに、さらにプラ材や金属線を使用して、自分流のアレンジを加えて楽しんだりするのも良いでしょう。
【操縦席のアレンジ加工例】
- 銅線やハンダ線で操縦席内のコードやパイプ類を追加する
- プラ材で操縦席内の計器類を追加する
機器で混みいった操縦席の感じがだせると思います。

タミヤ製零戦52型プラモデルの星型エンジンの組立て図~エンジンカウル(❹図のD6とD12のパーツ)の開閉状態が選択できるようになっている。エンジン(❺図A49とA53のパーツ)はシルバーで塗装して、シリンダーのヒダに黒のスミ入れをすると良い感じになります。
組立て図❹のエンジンカウルは、開閉状態をパーツで選べるようになっています。
組立て図❺の零戦の星型エンジンに銅線でプラグコードを付けるのは、おなじみの追加加工ですね。
【エンジンのプラグコード追加加工方法】
- エンジンは14気筒なので2本の銅線をシルバーの細テープ等で14カ所束ねる
- 細テープ14カ所をカットして14組のプラグコードをつくる
- バラけないよう細テープで止めた基部は瞬間接着剤で固定する
- プラグコード用リング(エンジン組立て図❺のA42とA64のパーツ)にプラグコード接続用の14カ所の穴を開ける
- プラグコード用リングの穴とシリンダー部(❺図A49とA53のパーツ)のプラグにプラグコードを接着する
エンジンのプラグコードを作る作業は細かくて大変ですが、時間があれば試してみてください。

タミヤ製零戦52型プラモデルに付属のフィギュアの指定塗装色図~タミヤのアクリル塗料で細かく色番が指示されていますが、すべて飛行服ですから共通色が多いです。品質の良い筆で、薄い色や塗りにくい箇所を優先して順に塗っていくのが良いでしょう。
付属のフィギュアは、取扱い説明書に詳しい塗装色が記載してあるのでチャレンジしてみてください。 フィギュアの塗装は時間がかかりますが、零戦プラモデルのディオラマに使用してみたいアイテムです。
画像は右斜め上からのショットです。明るめの下地塗装とスミ入れ、ウエザリングをわずかに施した程度ですが、零戦52型の雰囲気を十分に楽しめます。
画像は零戦52型操縦席です。操縦席の緻密な感じを再現してみてください。臨場感がでてきます。 トラブルは模型組立後に操縦席内のパーツが外れたりして、補修するのが大変でした。組立後になると直しにくい箇所は、接着は慎重に!
画像は零戦52型の力強さを感じるショットです。垂直尾翼の番号と黒縁枠の日の丸はラバウル航空隊所属機を示しています。 操縦士のフィギュアを使用すれば、ラバウル基地のディオラマも作れそうで楽しみです。
ハセガワ製零戦52型プラモデルに向いてる方

ハセガワ製零戦52型プラモデル側面の画像
ハセガワの零戦52型プラモデルは、余り時間をかけず、ほどほどの精密さで、零戦の持ち味のスマートな機体を作りたい方におすすめです。
組立て図は、一見して見やすく理解しやすい内容になっているのが分かります。

ハセガワ製零戦52型プラモデルの操縦席の組立て図~効率的なパーツ数で操縦席を再現しています。

ハセガワ製零戦52型プラモデルのエンジン部分の組立て図~少ないパーツで上手く零戦のエンジンを再現しています。エンジンカウル(❷図のA3のパーツ)は、閉じた状態の再現のみになります。
ハセガワの零戦52型プラモデルは、効率的な設計で部品点数を抑えていますが、零戦52型を十分に再現しているプラモデルと言えます。
参考までに、スジ彫りやリベット打ちの作業をおこなうと、零戦の再現性の雰囲気は一気に良くなります。 ただ、かなり製作時間が増える上に道具類に費用がかかりますので、費用や製作時間を抑えたい方は、スジ彫りやリベット打ちの作業を省略したほうが良いでしょう。
タミヤ零戦52型 | ハセガワ零戦52型 | |
価格 | △ | ○ |
製作時間 | △ | ○ |
再現性 | ◎ | △ |
カスタマイズ性 | ○ | △ |
表からも分かるように、お値段や製作時間を重視される方には、ハセガワ製零戦52型プラモデルがおすすめになります。
零戦52型プラモデルとしては、再現性と価格のバランスのとれた製品に仕上がっています。
対してタミヤ製零戦52型プラモデルは、零戦の再現性やカスタマイズ性を重視して、じっくり零戦模型を製作したい方におすすめとなります。
たとえば、エンジンシリンダー、操縦席の床、主脚カバー、タイヤ、座席シートなどの造形が緻密に再現されているのがパーツから見て取れます。リベットも表現されているので、打ち直しの参考にできますね。
まとめ
タミヤ製零戦52型プラモデルは、お値段が少し高めですが、緻密な造形のパーツで再現性の良好な1/48スケールの零戦模型が完成できます。 カスタマイズもやりやすい製品です。
シートベルト製作に利用できるデカールが付属するのも良い点です。その上、フィギュアが付属していて、ディオラマなどに利用できますよ。
こだわりのある零戦プラモデルを製作したい方におすすめしたい製品です。
ハセガワ製零戦52型プラモデルは、スマートな零戦が十分に再現されていて、価格とのバランスのとれた製品に仕上がっています。 部品点数が少ないので、製作時間は少なくてすみ、値段も抑えられています。
手早く1/48スケールの零戦プラモデルを製作して楽しみたい方におすすめです。
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