太平洋戦争時の陸海軍航空基地のジオラマ(ディオラマ)を製作して、零戦や隼の完成模型をかっこ良く飾りたいと思う方におすすめのジオラマ向きのプラモデルをご紹介します。
零戦などの完成模型のサイズに合わせて、1/48スケールのプラモデルにしました。
今回ご紹介するは、1/48スケールプラモデルのコマツブルドーザー、小型乗用車くろがね四起、ドラムカンセットの3点です。
ジオラマ向きのプラモデル3点と主役の零戦プラモデルを乗せるジオラマ台の製作は、お手軽に楽しめるように工夫していますので参考にしてみてください。
土台には、そーめんの空き箱(木製)を使用し、下地は手元に残っていたジオラマ用のシートを使用しています。
飾っていて情景にピッタリはまり、長く見ていても楽しめるような航空基地の脇役となる、ジオラマ向きのプラモデルの参考にしていただければ幸いです。
日本海軍 コマツG40 ブルドーザー
太平洋戦争中の日本軍の基地設営というと、つるはしとスコップで人力作業というイメージですが、小松製作所で油圧式のブルドーザー(コマツG40)が約150台ほど生産されて稼働していました。
飛行場建設のスピード化のため、このブルドーザーは北方や南方の島々に輸送船で送られています。
タミヤ製の1/48スケールプラモデルのブルドーザーは、戦時中に生産されたコマツG40ブルドーザーをプラモデル化したもので、パーツの数は多くなく模型製作に特別な問題はありません。 工事作業車両なので、多少汚れた感じをだすようにしたいアイテムです。
このブルドーザーの模型は基地建設現場の雰囲気を出す名脇役と言えましょう。
日本陸軍95式小型乗用車(くろがね四起)
日本陸軍95式小型乗用車は、日本内燃機が開発した世界初の実用四輪駆動車でした。 一般的には「くろがね四起」と呼ばれて、空冷エンジンを積んだ3人乗りの軍用車です。
生産数は約4800台で、一部は海軍にも納入されていました。
タミヤ製の1/48スケールプラモデルのくろがね四起は、日本陸軍95式小型乗用車をプラモデル化したもので、部品点数は多くありませんが、小さなガラス窓などの塗装がやりにくパーツがあるので注意が必要になります。 やはり汚れた感じをだしたほうが、航空基地の雰囲気になじむと思います。
ドラムカンセット(ジェリカンセット)
戦時中、軍事車両や航空機の燃料の補給をするために、ドラムカンやジェリカンといった缶類は大量に使用されていました。
タミヤ製の1/48スケールプラモデルのドラムカン(ジェリカン)セットは、基地などのジオラマの情景を演出する小道具として幅広く活用できるプラモデルです。これはミリタリーミニチュアシリーズのひとつで、シリーズでは色々な軍隊の小物アイテムがそろっています。
ドラムカンセットの内容は、ドラムカン、ジェリカン、丸めたシート、バッグでしたが、ジェリカンは日本の軍隊ではあまり見かけません。日本の軍隊では、一斗缶という感じです。 そのため、今回使用したのはドラムカンと丸めたシートの大タイプ、小タイプの3点になりました。
スミ入れで、経年の使用による汚れた感じを上手くだすようにしましょう。
プラモデルの製作手順
プラモデルの製作工程は下記手順になります。
- 塗装前の準備工程
- 下地の塗装工程
- 本塗装工程
- 組立と塗装修正、スミ入れ工程
模型のパーツは余り多くないですが、ブルドーザー、小型乗用車、ドラムカンセットの3点のプラモデルを作ることになるので、それなりに時間は必要になります。
塗装前の準備 → 下地塗装 → 本塗装 → 組立て → 修正 → スミ入れ のひとつひとつの作業を順に説明することにしました。
時間のロスを減らしてにプラモデルの組立てや塗装をするには、以下のようにするのが効果的です。
- 組立て、塗装準備をするのに慣れもあると思いますが、部品点数が少ない場合は組立てに迷うことは少ないので、先にプラモデルパーツをランナーから全部外してしまいます。(ランナーを残して塗装の持ち手にする場合は、一部ランナーを残してください)
- エアブラシや缶スプレーで効率的に塗装作業を済ませるため、先に半組立状態にして塗装しても組立に支障がないパーツは、接着組立てして塗装準備をしておきます。
- 同じ塗装色のパーツは、なるべくまとめて塗装作業をすませる。
プラモデルの製作は、事前に塗装作業をできるだけ効率的にできるように準備しておくことが大事でしょう。
プラモデルの製作工程(塗装準備)
組立ててしまうと左右がわかりにくいパーツは、見えなくなる部分にマジックで左右を記入したり、塗装用の持ち手に左右を記入したテープを貼るのが良いでしょう。
塗装しない透明パーツの部分には、マスキングテープやマスキングゾルで塗料が付かないようにしましょう。
プラモデルの製作工程(下地塗装)
塗装作業は、初めにやりやすい状態してしまうことが重要です。
プラモデルのパーツは、市販の塗装用のスタンドを使用したり、厚紙に両面テープを貼り固定したりして塗装します。
下地は、ラッカー系の塗料を使用します。 ラッカー系の塗料の上にアクリル系の塗料で本塗装作業をすることにしました。
プラモデルの製作工程(本塗装)
組立て説明書の指定色に従い、エアブラシ塗装をしています。
エアブラシ塗装の後に、一部筆塗りで別色に塗り分けていますが、細かい作業で慣れが必要かもしれません。
プラモデルの製作工程(組立と塗装修正、スミ入れ)
本体やフィギュアの細かな塗装の修正とスミ入れを行うための準備をします。
くろがね四起のタイヤ塗装のはみ出しは、本体からタイヤを外して再塗装をして少し修正しました。 スミ入れは、フィギュアにも行ったほうが見栄えがよくなると思います。
くろがね四起には、屋根が2種類(幌を広げた状態と折りたたんだ状態)付属しています。 屋根を自動車本体に接着しないで、取り替えられるようにすると2種類の車体が楽しめますよ。
ジオラマ(ディオラマ)台座の製作手順
ジオラマ(ディオラマ)の製作工程は下記手順になります。 なるべく手間をかけずにお手軽に製作するようにしました。
- 土台製作①工程
- 土台製作②工程
- 椰子の木の製作工程
- 椰子の木のセッティング工程
お安くお手軽に作るため、なるべくダイソーで手に入る材料を使用しています。
土台製作①工程
ジオラマの台は手元にあったそーめんの箱(木製)を使用しましたが、歪みなど出にくいもう少し頑丈な板の方が良いと思います。
土台製作②工程
ジイオラマ土台のそーめん空箱の側面は、ニスを塗りました。
模型用ジオラマシートは単調な色合いでしたので、エアブラシでアクリル系塗料のカーキ色やイエロー色を不規則に塗装しています。 また、草地の表現をするために市販のターフを水で薄めた木工用ボンドで接着しました。
椰子の木製作工程
南方の島にある航空基地という感じにしたかったので、椰子の木をジオラ台にセットすることにしました。
材料は、椰子の木の芯になる5ミリのプラ角棒、角棒の周りに巻く毛糸、葉はクレープ紙、葉の芯は銅線で製作しました。プラ角棒以外は各100円程度で入手できます。
椰子の葉の塗装は、エアブラシでアクリル系オリーブグリン色を塗装しています。 銅線も塗装する場合は、色が付くように先にメタルプライマーを塗ってください。
椰子の木のセッティング工程
椰子の木の根元には、市販のフィールドグラスを適当な長さにカットし、木工用ボンドで接着しました。 椰子の木自体は、土台の箱の裏から単純に画鋲でとめているだけです。
ジオラマセッティング例
1/48スケールプラモデルのコマツG40ブルドーザー、小型乗用車くろがね四起、ドラムカンセットの3点に製作済みの1/48スケールの零戦を加えて、ジイオラマ台にセッティングしてみます。
背景の空の写真は、ネットからのフリー素材をファインコピー用紙に印刷しました。 また、お店のコピー機を利用して、A3サイズに拡大コピーして利用しても良いかと思います。
情景をかえるには、フィギュアの数を増やすのが効果的です。
また、ジオラマ土台にさらに枯れ草や砂、小石などを加えたり、椰子の葉の大きさを変えた物を増やすともっと良い感じになりますが、材料購入や製作時間の追加が必要になります。
まとめ
ジオラマ基地におすすめの1/48スケールのプラモデルということで、コマツG40ブルドーザー、日本陸軍95式小型乗用車(くろがね四起)、ドラムカンセットの3点を製作してみました。
ジオラマの魅力は、単に完成した模型を製作して飾って終わりにするのではなく、そこに有る情景をとおして物語のようなものを感じるところにあります。
零戦や隼の模型を製作して、ただ保管しているよりジオラマ台にセッティングして飾って置いたほうが、あとで長く楽しめるのではないかと思います。
その場合の脇役として、ジオラマ向きのプラモデルを有効活用することをおすすめします。
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