タミヤ零戦52型1/48飛行機プラモデル!レビューと中身の紹介

模型製作関係

人気のタミヤ1/48スケールの飛行機プラモデル、零戦52型の商品の紹介をします。

一般名称としては、「タミヤ 1/48 傑作機シリーズ No.103 日本海軍 三菱 零式艦上戦闘機 [A6M5]」となります。

この商品は、組みやすく、好みで選択できるパーツ、付属フィギュアやデカールの充実、キャノピー用マスキングシールの付属などが特徴で、大変魅力のある飛行機模型になっています。

同系列の製品に、「零式艦上戦闘機 五二型(永遠の0)特別版」、「シルバーメッキ SILVER COLOR PLATED」の2タイプがあります。

ここでは、系列の商品も含めて、タミヤ1/48スケールの飛行機プラモデル、零戦52型の中身の内容を詳しく調査したいと思います。

製品概要

同系列の3つのタイプ(一般販売品、永遠の0版、シルバーメッキ仕様)の違いについては、パッケージ、専用デカール、シルバーメッキ塗装以外は、基本的に同じ物と考えて良いと思われます。

  一般販売品 永遠の0版 シルバーメッキ仕様
発売日 2008年7月中旬 2013年11月  
模型完成サイズ 全長190mm
全幅229mm
同左
同左
同左
同左
全体重さ(箱込み) 約292グラム 約303グラム 約314グラム
プラパーツ重さ
(ランナー含む)
約130グラム 約131グラム 約130グラム
販売価格
(税別)
3200円 3400円 3500円
生産国 フィリピン 日本 フィリピン

現物の商品を確認しましたが、生産国の違いによるプラパーツの品質の違いは、殆ど感じられませんでした。

シルバーメッキ仕様の重さが違うのは、主にパッケージ箱の重さの違いになります。普通の綺麗な印刷仕上の箱ではない、他の商品にも使えそうな簡易的な箱で、箱紙は厚みがあるものでした。

バージョン別製品パッケージの内容

バージョン別に、順にパッケージの内容を説明します。

一般販売品のパッケージ

以前より販売している、1/32スケール零戦52型のプラモデルのパッケージのアングルに似ています。しかし、カウリングの形状、機体の色や細部の表現が向上し、よりリアル感が出ています。
参考タミヤ1/32スケール零戦52型パッケージ
パッケージ側面左側は、空母隼鷹(じゅんよう)が第二航空戦隊の旗艦になった時の搭載機の仕様図になります。右側は、零戦52型の概要説明文でした。
パッケージ側面左側は、ニューブリテン島東北端ラバウルのラバウル航空隊所属零戦52型の零戦仕様図になります。中央は、商品内容の概要説明文でした。右側は、立ち姿の乗員フィギュアの塗装見本になります。

「永遠の0」特別版のパッケージ

パッケージの写真は実際の映画の撮影に使用された零戦と思われます。
鹿屋基地第721航空隊(神雷部隊)の宮部久蔵の搭乗機仕様図になります。
垂直尾翼のデカールの721-53は、宮部久蔵の所属航空隊を表わしています。
パッケージ側面の左側の画像は小さいですが、零戦の多数の編隊が雲上を飛行している映画のワンシーンと思われます。右の部分は、映画のストーリーの説明文になっていました。
パッケージ側面の左側の画像は、鹿屋基地第721航空隊(神雷部隊)の景浦介山と大石賢一郎の搭乗機仕様図になります。右の部分は、商品概要の説明文になっていました。

現在、この零戦五二型の永遠0版は、生産は終了と思われます。実際、殆ど販売は終了していましたが、まだ、在庫品の販売をしているところがありました。アマゾンでは、割高ですが販売されていました。

「シルバーメッキ SILVER COLOR PLATED」仕様のパッケージ

パッケージの仕様は、簡易的なシール1枚で済ませています。シールの説明文も最小限の内容になっていました。本格生産を行うパッケージの仕様ではなく、限定生産が前提のように思われます。

零戦五二型のシルバーメッキ仕様は、模型店やネット販売で見かけません。元々購入したのは、静岡のホビーショーでした。今は、大変入手し難くなっているのかもしれませんね。

パーツの特徴

この零戦模型のパーツの特徴として、カウルフラップの開閉状態の選択が可能になりました。

また、この零戦52型の模型では、零戦の特徴である主翼20ミリ機銃のドラム式とベルト式の給弾の違いによるプラパーツの選択、木製増槽の選択などができるようになっています。

カウリングの後方になる、冷却用の防火スリットは、最初からモール表現ではなく穴が開いています。今までのような、面倒なハンドメイドの穴開けが不要になっています。零戦の良い雰囲気がでていました。

フィギュアは、機体内の搭乗員1名以外に、立ち姿の乗員がパーツとして4種類付属しているのが特徴です。

この画像のフィギュア4体は、かなり姿勢や服装の表現の違いがあり、
色々アレンジもできそうな楽しい内容になっています。

デカール(マーキング)の内容と特徴

今回の零戦プラモデルに付属する標準仕様のデカールは、五二型では空母「隼鷹」搭載機、五二型甲では厚木基地所属の2種類が用意されています。一般販売品、永遠の0版、シルバーメッキ仕様とも、共通で同じ物が用意されていました。

標準仕様のデカールに加えて、永遠の0版のみに、専用のデカールが3種類追加で用意されています。

日本軍機識別帯の色は黄橙色(おうとうしょく)になります。この色の主翼前縁の見方識別帯が、機銃のタイプ別にデカールで用意されています。大変親切に配慮されているといえますね。

全タイプに付属の共通のデカール1枚目
撃墜王として知られる赤松貞明少尉の
搭乗機のマーキングの見本図

操縦席シートベルトのデカールもあるので、色々な素材(紙、プラ板、鉛板等)に応用できる点も良いです。

零戦の色々な箇所に、多数の細かいデカールを貼る指示があります。かなり細かいデカールがありますので、マークフィットなどを使用しながら、根気よく作業を行いましょう。

全タイプに付属の共通のデカール2枚目
空母「隼鷹」搭載機のマーキングの見本図

「零式艦上戦闘機 五二型(永遠の0)特別版」の製品のみに、映画「永遠の0」に登場する機体番号のスライドマークが3種追加で付属しています。映画永遠0仕様の零戦プラモデルの製作が楽しめます。

宮部久蔵、景浦介山、大石賢一郎
3名の各搭乗機専用のデカール
(永遠の0)特別版のマーキングの見本図

付属マスキングシール

キャノピーの塗装については、細切りしたマスキングテープやマスキングゾルなどの使用が定番でしたが、最初から専用のマスキングシールが付属しているので大変ありがたいです。シールの前後を良く確認して、空気を抜くようにしてしっかり貼ります。

スプレー缶やエアブラシの塗装ミストが裏側まで回り込むので、キャノピーの裏側もしっかりマスキングテープを貼りましょう。

デザインナイフなどで綺麗にカットする、
できれば切れ味の良い新品の刃を使用したい
マスキングシールの貼り方の説明~
窓の形は、微妙な違いがあるので、
場所や前後に注意して貼ります。

選択式パーツと説明書の内容

この零戦プラモデルの説明書は、10ページありました。

下記は、主な選択式パーツ内容の説明になります。

説明書1ページ目の表紙  ~ モノクロの写真ですが、模型の完成見本になります。

カウルフラップの開閉状態が選択できます。開状態の方が見栄えがするようです。カウルフラップはエンジンの温度調整に使われるものでした。

カウルフラップパーツの開閉状態の選択説明
カウルフラップ開閉状態の選択パーツ
主翼上面下面の機銃周りパネルパーツの選択説明
主翼前縁機銃取付口のパーツ選択説明
主翼上面下面のパーツ
主翼機銃取付口の選択パーツ①
主翼機銃取付口の選択パーツ②

投下式燃料増設タンクの金属製、木製の選択が可能です。実物は、300リットル程度の燃料が入りました。

投下式燃料増設タンクの金属製、木製パーツ選択パーツの説明
投下式燃料増設タンクの金属製タイプのパーツ
投下式燃料増設タンクの木製タイプのパーツ(懸吊方式の増槽で、燃料パイプ自体は、細い小さい部分になります)

パーツ内容説明と画像

プラパーツの構成は、パーツ記号A、B、C、D、EとクリアパーツのF、フィギュアのZの7分類になっています。

パーツA・B

パーツA、Bは、一体のランナーで出来ています。Aのパーツ番号は、1~64番までとなります。Bのパーツ番号は、1~5番までになります。

パーツC・D

パーツC、Dは、一体のランナーで出来ています。Cのパーツ番号は、1~10番までとなります。Dのパーツ番号は、2~16番までになります。カウルフラップの開閉状態をパーツで選べるようになっています。

また、なぜDの1番が抜けているかと言うと、D1は、カウリングになるのですが、独立パーツとして別袋に入っていました。

パーツE

パーツEは、主翼ですが、機銃の違いで、パーツを選択できるようになっています。Eのパーツ番号は、1~16番までとなります。

パーツF

パーツFは、キャノピーなどのクリアパーツになります。傷つきやすいので、保管には注意しましょう。接着する時は、白化し難い接着剤を使用するのが良いです。Fのパーツ番号は、1~8番までとなります。

パーツZは、搭乗員1名以外のフィギュアです。それぞれ形状の違う立ち姿の乗員が4名分になります。Zのパーツ番号は、1~20番までとなります。

パーツ明細表

パーツ記号 A B C D E F Z
            クリア
パーツ
フィギュア
パーツ
パーツ番号 1~64 1~5 1~10 1~16 1~16 1~8 1~20
パーツ数 64 5 10 16 16 8 20

パーツ合計数  139点

他社の製品と比べると、パーツ数がかなり多く細かな形状の表現が可能になっています。

細かい点ですが、この零戦プラモデルは、プロペラのスピナーもパーツ選択が可能になっています。実物の零戦も、型式や生産工場の違い(三菱製、中島製)で形状が異なっていました。

シルバーメッキ仕様の内容とパーツ画像

シルバーメッキ仕様でも、プラパーツの構成は、パーツ記号A、B、C、D、EとクリアパーツのF、フィギュアのZの7分類となり、一般販売品と同じ構成になります。

パーツA~Eまでが、シルバーメッキ仕様となります。パーツFのキャノピーなどのクリアパーツとパーツZのフィギュアは、メッキなど無く、一般販売製品と全く同じ物になります。

さすがにメーカー製のメッキ仕様でした。大変綺麗な仕上がりになっています。

パーツA・B
パーツC・D
パーツE

シルバーメッキパーツの接着は、ナイフなどでメッキをはがして接着する方法になります。

製作前の仮組みについて

プラモデルの製作をする場合、製作前に、接着剤を使用しないで仮組みをしておくことをお勧めします。パーツの合いを確認することは大切です。製作時に急に問題が発生することを避けることができます。また、事前に状態を把握していると、対策を立てることができますね。

マスキングテープで、主翼上面下面、胴体左右、発動機上面の6個のパーツを貼り合わせて、仮組みします。
パーツの合いに問題はありませんでした。良い具合に収まっています

塗料など

説明書の内容に沿った別販売の塗料関係の画像になります。

塗装塗料

  • エアーモデル用ラッカー系スプレー缶 2色

  • アクリル塗料 光沢タイプ 13色

  • アクリル塗料 つや消しタイプ 15色 

ASはラッカー系スプレー缶、XFはつや消し系塗料、Xは光沢系塗料になります

その他の塗装関係品

  • 下地処理 サーフェイサー ~ 塗装下地処理と細かな傷の補修等に使用します。(塗料の乗りが良くなりますが、使いすぎるとモールドが消えるので注意)

  • スミ入れ塗料 ~ モールドの強調や汚れに使用する。ラッカー系塗料の上にスミ入れは、問題ありません。(X-1ブラック色などのエナメル塗料で代用できます)樹脂がもろくなる場合があるので、可動部などにスミ入れする場合は、注意が必要です。

  • ウェザリング ~ エンジンの排気管、機銃からの煙汚れや錆の表現に使用します。

  • つや消し ~ 水性トップコートのスプレー缶を使用する。光沢を抑えて落ち着いた雰囲気を出せます。
スミ入れ塗料は、底に塗料が沈殿するので、使用前に良く混ぜます。
タミヤウエザリングマスターには、スポンジと筆が付いているので、使いやすいです。

つや消し用にトップコートスプレー缶を使用すると、色合いが落ち着き、デカール保護にもなります。ただ、湿気が多い雨の日の作業、過剰使用による白化に注意する必要があります。

つや消し無し~光沢があり玩具感がでてしまう

つや消し有り~色合いが落ち着きリアル感がでる

零戦プラモデルの製作に使用する塗料の色数は、かなり多くなります。とりあえずフィギュアの塗装やウェザリング加工は後にして、必要な分を絞って塗料を用意する方法もあるかと思います。

まとめ

タミヤ1/48スケールの飛行機プラモデル、零戦52型は、零戦のプラモデルとしては、どの模型店にも置いてある大変人気の商品です。

模型の名称としては、「タミヤ 1/48 傑作機シリーズ No.103 日本海軍 三菱 零式艦上戦闘機 [A6M5]」ですが、模型が好きな方には、太平洋戦争後期に活躍した日本戦闘機として有名ですね

この製品の同系列品として、「零式艦上戦闘機 五二型(永遠の0)特別版」、「シルバーメッキ SILVER COLOR PLATED」の2タイプがあります。どちらも、現在は、生産休止や販売価格、在庫の関係で購入し難くなっていました。

このプラモデルは、組みやすく、好みで選択できるパーツ、付属フィギュアやデカールの充実、キャノピー用マスキングシールの付属などが特徴です。

塗装で使用する塗料の色数は多く、パーツの大きさも様々です。塗装に使用する筆は、種類、太さで使い分けをします。細かいパーツの塗装に使用する筆は、良い商品を使用すると作業もスムーズに進みますよ。

完成した見栄えのする模型は、ジオラマ製作や屋外撮影などに利用して、楽しむ方法もあります。

タミヤ1/48スケール零戦52型プラモデルは、初心者にもベテランにも、十分満足感を与えることのできる充実した製品と言えましょう。

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